SSブログ

「穏やかな老後」と「経済の成長」等は夢のまた夢! [政治]

昨年のダボス会議は高齢化で各国は社会保険費増大による財政難のリスクを負うと指摘している。我が国の人口推計でも現在53歳の1割は100歳迄、10歳の半数は107歳まで生きるとの予測がある。更に少子化が重なり働き手も減少する、嘗ては目出度いとされた長生きが現在では「長生きリスク」に代ってしまった。100歳まで生きるに十分な蓄財の出来る人は少数だろうし、体が不自由になったり認知症になったりする可能性もある。未婚化や晩婚化で子供にも頼れない人も多い。政府は「人生100年時代構想会議」を立ち上げ「教育・仕事・引退」の人生ステージに代わって再教育・転職・等の「マルチステージ」の人生案も出ている。然し、之も「健康」で「やる気」と「能力」に恵まれた限られた者だけで、多くの人には無理な事である。高齢化が進む程個々の健康・経済状態のバラツキは大きくなる。「自分が何歳迄健康で何歳で死ぬか」予測出来る者などいない。自己責任で高齢期に備えるには限界がある。超高齢社会では支えあいで安心を得る事が不可欠である。福祉に頼らず、生涯働くと云う事は努力目標にはなり得ても、誰もが実現出来る事ではない。 我が国の借金は既に1000兆円を裕に超え、先進国中最高額と云うに、消費税の引き上げを大幅に遅らせ、其の上、漸く引き上げる予定の消費税増税分も教育費の無償化に充当し、赤字国債発行をせず税収で賄う既定方針のプライムバランスゼロ予算は完全に諦めてしまった様だ。そして、相も変わらず来年度もまたまた赤字国債を発行して100兆円にも達しそうな大型予算を組んでいる。 之では私達は出来得る限り出費を抑え、誰もがやがて迎える老後の不安に備えざるを得ない。中央銀行が市場に大量に通貨を流しマイナス金利を導入しても、例え政府がどの様な大型予算を組み財政出動をしても、先行きの不安に満ちた社会と対策に信頼の置けない政権では消費は増えず景気も上昇しない。企業も例え利益があっても、存続の危機に備え内部留保に走り、決して設備投資や賃金のアップ等には繋げない。当然トリクルダウン等起こる訳はない。消費の拡大など夢のまた夢である。失政を恥もぜず厚顔にもやれ「設備投資を増やせ」とか「賃金を上げろ」等恰も社会主義の統制国家にでも成ってしまったかの様な言い草にあきれてしまう。・・・之がアベノミックスの正体とは・・・とほほ・・・ vcm_s_kf_m160_160x106.jpg
nice!(88)  コメント(0) 

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。