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忖度と自己中権力者の国で「君たちはどう生きるか」が・・・ [政治]

青少年向けに書かれた吉野源三郎著「君たちはどう生きるか」が活字版と漫画版合わせると現在100万部に達したと云う。 此の本が刊行されたのは1937年・何と80年も前である。盧溝橋事件が起き、其の前年には2.26事件が社会を震撼させ、政党政治が挫折し、軍国主義が世間を圧して行った頃である。 出版する6年前に治安維持法違反で検挙された著者は、法廷で「君たちが何と言おうと地球は太陽の周りを廻っている」と地動説のコペルニクスに因んで答弁した・・・と哲学者古在由重は「暗き時代の抵抗者たち」で述べている。更に、其のコペルニクスに因んでネーミングされた此の本の主人公コぺル君は「自分が宇宙の中心と云う考えにかじり付くと真理は見えて来ない」事を学んだ=12/2付け天声人語より・・・ 此の本の売り上げが100万部にも達した事は、最近の若者達も真剣に現在の環境に悩み、生きる手掛りを求めて彷徨っている証拠。           TPPやパリ協定離脱・エルサレム首都宣言等々気紛れな同盟国の大統領に振り回され、近隣国の北朝鮮では核爆弾やミサイルの実験を繰り返す等、不安材料が尽きず、暮らしの先行きが全く掴めない。其の上「此の道しか無い」とか「都民ファースト」等々自己中の権力者に悩まされ続けている・・・ 既に1000兆円を超えた先進国中最高の借金財政を建て直す目的の増税は自己中にばらまき・財政再建は景気上昇だけが頼りで、人気取りの為のばらまき予算は鰻登り・税収不足は国債で補い・景気上昇は外需頼りで、金融緩和に依る円安の輸出だけ・内需は加計学園問題に纏わる国家戦略特区の創設の他はオリンピックと観光・他に之と云う対策も持たず、核家族化した少子高齢社会には在り得ない好景気のみをを期待する・・・もはや、財政はデフォルトに向かって坂道を転げ落ちるのみ・・・其処で、配下の政治家や役人達は身を守る為、権力者に対し忖度を重ね、権力者は其れを美徳と嘯く・・・之では夢など持てる筈もない・・・さて、こんな社会の中をどう生きるか・・・若者だけでなく年配者も悩むところである。

川村美術館 (14).JPG
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