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裸の王様 [政治]

今年は自然災害の多い年でした。清水寺貫主の書かれた漢字一文字も災でした。・・・
同じ災害でも、戦争やいじめ等の人災は外交や教育等の人的努力で予め防ぐ事も可能だが、自然災害はそうとは限らない。予め想定される災害に十分耐え得る強靭な国土の造成が必要である。
東南海トラフには近々巨大な地震が想定され、その地域に多くの原発を抱える。万一現在の状態で、其処に激震が発生した時には、最悪の場合、我が国の半分以上は先の東北大震災を遥かに超える災害を被り、国全体が再起困難な状態に陥りかねないと云はれる。
災害列島に住む私達国民が斯様な重大課題を抱えるにも拘らず、政権与党は自党に有利な選挙ばかりを夢見て散財し、遂に1000兆円を超える先進国中最大の財政赤字を抱えるに至ってしまった。そして、其の解消策の第一歩とも言うべき平成20年プライムレートゼロ予算さえ早くも諦め、先の見えない不安な社会では有り得もしないトリクルダウンを期待し、又もや、赤字国債を発行し、此の国始まって以来最大の100兆円を超える大予算を組んでしまった。
災害列島に建設してしまった脆弱な原子炉の再稼働も、廃炉後の放射能コントロールも儘ならぬ原発輸出も、夢想敵国相手に夢見る膨大な軍事予算も、辺野古米軍基地建設も、全て国民の総意を蔑ろにしての決定である。民意を無視しての政策決定は之ばかりではない、オリンピックを利用しての憲法改訂にまで辿り着く。
周辺を見渡すゆとりさえ持ち合わせぬ2大強国の首脳がリードする世界のはざまに有って・・・
  偏狭で、多数の奢りを抑制する心を持たず、諂う側近ばかりを重用する自己中心的為政者・・・
 果たして、行く末は安泰であろうか・・・
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何のための軽減税? [政治経済]

10月から消費税が10%に引き上げられる。其の際、同じ与党である公明党の強い要望で低所得者対策として軽減税率が採用される事が決まった。 結果、約1兆円の税収が目的額から目減りする。其れを社会保障費の削減等で補うそうだ。即ち、①低所得者の医療及び介護の総合合算制度廃止で約4000億円を②所得税及びたばこ税増税で3000億円を③インボイス制導入で免税業者が課税業者に移行する効果により2000億円を④社会保障改革で歳出削減額が想定より約1400億円上廻っていたので、其の半分程度を財源に、更に消費税増税と同時に廃止する給付金の事務費等を加え約1千億円。合計額略1兆円である。
増税は参議院選挙後の事で、何等選挙には影響ないと思っての事だろうが・・・社会保障費を削って軽減税補充に充てるとは・・・成田山公園
 ⁂インボイス制度=[適格請求書等保存方式]の事で減税品目の消費税を2%減額して8%にするには税務署長に申請して登録を受けた課税事業者である「適格請求書発行事業者」が交付する「適格請求書」の保存が必要。
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成熟期の経済政策は社会保障改革で [政治経済]

少子高齢化の影響で総人口の減少は勿論だが、働く事が出来る年齢層の人口が極端に少なくなり、働きたくとも働く事の出来ない高齢者層の割合が極端に増加している。・・・
之が成熟期の社会だ。政府は現行の社会保障制度が持続可能でない事を率直に語るべきだ。
「高齢者が活躍出来る社会」等と云う耳触りの良い言葉で「負の側面」を隠そうとしてはいけない。 「働ける間は働こう」「若い世代の負担を軽減するために、収入の有る内は高齢者も保険料を払う」然し、老いや病気で本当に働けなくなった時にはしっかり国が老後の面倒を見る。そんな社会保障制度に根本から変えなければならない。「それが嫌なら、大幅な保険料引き上げか増税を受け入れよう」・・・と国民に語りかけ、少子高齢の成熟した社会に対応した新しい制度を再構築する議論を急いでスタートさせるべきだ。残念ながら、現政権の戦略は、来年夏の参議院選迄は厳しい事は言わず、ただ、70歳迄の雇用延長だけを打ち出して人気取りをすると云う事の様だ。
企業や富裕層に大きな負担をかける選択肢は採用されないだろう、選挙が終われば、消費税増税や年金関連の厳しい話は勿論、医療や介護等、あらゆる面での「改革」即ち年金支給開始年齢の引き揚げを始め、様々な給付の切り下げ等、負担引き上げの議論が本格化する。・・・あれよあれよと云う間に、中負担低福祉の格差社会に代わってしまう。前回の衆議院解散時首相が前首相と国会で交わした財政健全化の為の約束を先延ばしにして「アベノミックスによる景気拡大で税収増を計り、財政の健全化を実現する」と公言し、増税を先延ばしにして来た。そして、税収不足にも関わらず、またまた100兆円を超える大型の政府予算を組み、其れを赤字国債発行で賄う有様・・・おまけに財政健全化の第一歩でもあるプライムレートゼロ達成の期間迄先延ばしにする事を決定し・・・1000兆円を優に超えた先進国中最大の財政赤字の解消策は次期政権に委ねる積り?・・・本来独立機関である筈の中央銀行では、首相好みの総裁が国債をどんどん買増し、国内通貨がジャブジャブに成る迄金融緩和をし、マイナス金利迄実施したにも拘らず、目的の2%の物価上昇も未だ果たせず、景気は一向に上がらない。産業の血液を送る心臓の役目を果たす市中の金融機関も非常に深刻な状況である。処が、現政権には何等その対応策も持た無い。         之が、成熟期に効率化や高度成長ばかりを追い、行方を見失なってしまったレイムダック期を迎えたアベノミックスの現状である。
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