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第3の矢(経済成長は福祉の充実で)

 金融緩和策が功を奏し、1ドル80円台と高止まりしていた通貨は104~5円と予定内に収まり物価は徐々に上昇し、デフレから脱却の兆しも漸くみえて参りました。輸出を中心とする企業や金融、証券及び一部大企業の業績は好転致しました。然し、中小零細企業には緩和効果が見られないばかりか、消費税増税等を考慮すると、経営状態が不安定な処も多いようです。安倍首相の云われる「経済の好循環」を目的とする「給与アップ」を実施する余裕等全く有りません。之等中小零細企業の従業員や年金生活者等は物価上昇に伴う実質所得の減少で、緩和効果のある企業の従業員との所得格差は拡大するばかりです。此の儘では彼等にとってアベノミックスは何の利点も無い「危のうみっくす」になってしまいます。アベノプアー救済対策が必要ではないでしょうか?

 一方、高齢社会を迎え毎年1200億円以上増加している社会保障費は上昇の一途を辿り国の借金は世界一多額になり、ついに1000兆円を超えてしまいました。其の上、失業者には比較的若年層が多く、社会は「老後の不安と定職の無い焦燥感」で閉塞状態です。人々は自己防衛の為せっせと貯蓄に励みます貯蓄性向が上がり消費は落ち込みます。デフレが助長され内需は益々萎みます。

「失われた20年」と云われていますが、この間に政府が何もしなかったから失われたのではありません。この間に試行錯誤して作り上げた、一見優れているかに見える社会保険制度及び其れに伴う諸々の制度や細則に欠陥が有る為です。抜本的に見直し、国民の多くが抱く不審不安や焦燥感を取り除き内需を増やす方向に舵を切ろうではありませんか。

 其の為には第3の矢は「社会保障制度の改革」です。

 社会保障制度関連事業の中で「幼児保育」「高齢者介護」及び「障害者支援」に関わる事業は旺盛な需要を抱えているにも拘らず、離職者が多く、事業者は欠員の確保に、従業員は低賃金故に生活に苦しんでいます。異業種からの転職希望者も多いが、職種のミスマッチでは無く、低賃金故に転職に踏み切れないのが実情です。之等事業従事者の所得を他業種並みに制度改革をすれば異業種間の移動は順調になり、多数の雇用を創出します。何よりも之等事業の充実は多くの国民が抱く老後の不安や定職の無い焦燥感、に基ずく閉塞状態を除去します。高齢者の貯蓄は消費に廻り、内需を増やし、景気を好転させます。民間企業に給与アップを要望する前に、政府として実施しなければならないのは此の様な点では有りませんか?アベノミックスもリフレ政策です。一旦緩和した金融の引き締めは大変困難です。財政破綻のリスクを抱え込む事も確かです。然し、緩和策を永遠に続ける事は出来ません。切り替えは慎重に考えるべきです。

 長い間緩和政策をとって来た米国では只今出口を求め大変苦労をしています。経済規模が大きく通貨が世界の基軸通貨でもある国が一旦引き締めに入ると、世界経済の牽引役をと期待される成長期にあるアセアン諸国の様な国々からもドルが大量に引き上げられ、成長を停滞させるだけでなく世界中の景気を鈍化させ、惹いては恐慌へ突入させる恐れもあります。米国では既に緩和策を見直し、縮小に入りました。成り行きに気を配り、適切な対応を期待致します。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                 

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